フロントピラーの取り外し
なかなか苦労するフロントピラーの取り外し方を解説します。
フロントウィンドウに貼ったフィルムアンテナからの配線を取り回すために必須の作業です。
エアバッグが内蔵されているため、単純に引っ張っただけでは外れません。
少しコツが必要ですので、写真を多く使って詳しく解説します。
やや長くなりますがご了承ください。
まずはこのようにウェザーストリップ(ゴムの部分)を摘んで引っ張ります。
あまり無理に引っ張るとちぎれますのでご注意ください。
その後は手で引っ張れば外れますが、これ以上は開きません。
エアバッグが開く際に、パネルが飛ばないようにするためです。
開いた隙間から中を覗くと、この白い部品が邪魔をしてこれ以上開かないようになっています。
この白い部品ですが、次の写真のように2つ使用されていいます。
この写真は外したパネルの裏側を撮影したものです。
次に、構造が分かりやすいように白い部品のみの画像を載せます。
これが白い部品です。
左側が車両側に、右上の先端がピラーパネルに取り付きます。
左側は車両側の穴に爪で引っかかっていて容易には外れませんし、右上の先端はピラーパネルの穴に入っていてやはり爪が引っかかってこのままでは外れません。
左側を先に外す方法と、右側を先に外す方法の2通りの方法がありますので、それぞれ解説します。
まずは左側の車両側を外す方法です。
写真は分かりやすいようにピラーパネルを外した状態で撮影したものです。
矢印の部分を押すと爪が解除されますので、そのまま押しながら引っ張れば車両から抜けます。
ただ、矢印の部分は同時に押していないと外れませんので、少々苦労します。
指で押そうにも手が入りにくいですし、ラジオペンチなどの工具もなかなか使いづらい位置です。
小さめのマイナスドライバー2本を使って押してみたり、先の曲がったラジオペンチを使うなど、色々と試してみてください。
当方の場合は、一方を指で押しながらもう一方をクリップリムーバーで押しながら抜き出すことが出来ました。
この写真はすでに抜けている状態で、このまま引っ張ればピラーパネルごと外すことが出来ます。
次に、ピラーパネル側を先に外す方法です。
ピラーを引っ張った後、隙間から覗くとこのような状態になっていると思います。
左側が車両側、右側がピラーパネルです。
右側の先端はピラーパネルの長方形の穴に入っていますが、爪がが開いて引っかかっているためにこのままでは穴から抜けません。
白い部品をひねりながら外すのですが、手順は以下の写真を参照してください。
写真は見やすいように車両側から外した状態で撮影しています。
写真の通りの向きで引っ張ります。
次の写真の部分までは抜けると思います。
ここまでは抜けますが、先端の扇状の部分が引っかかってこれ以上は抜けなくなります。
次の写真を御覧ください。
このように90度回してください。
90度回したら引っ張ってください。
このように抜けます。
ただし、写真は車両から外した状態で撮影しており、実際には狭い隙間での作業ですのでそう簡単には出来ないかもしれません。
ラジオペンチなどの先端が細い工具を使ったほうが回転させやすいです。
パネルが外れたら、車両側に白い部品が残った状態になりますので、後は車両側から外すだけです。
ピラーパネルを掴んで手前にスライドさせながら上方に引き抜きます。
フロントピラーの取付け
取付けの際には、白い部品をピラーパネルに取付けておく必要があります。
ピラーパネルから外した時と逆の手順でパネルの穴に白い部品の先端を挿入します。
挿入できたらこのような状態になっていると思います。
ここから更に根本まで挿入します。
押し込むとこの状態になります。
2箇所ともこの状態にし、パネルを外した時と逆の手順で下側を差し込み、白い部分を車両側の穴に合わせてから軽く叩き入れます。
最初に外したウェザーストリップを元に戻して完了です。
取付けは比較的簡単に終わると思います。